「自分は新人のときにたくさん先輩に教わった。今自分が学んだことを、今度は後輩に伝えていってほしい」
これは先日、職場の先輩に頂いた言葉だ。
自分は今、新入社員として働いているが、毎日先輩に聞かないとやっていけない。
しかし、何回も聞くのは気が引けてしまう。
「何度も聞いてしまってすみません」と言った私に
先輩はこの言葉をかけてくれた。
その時、私は一年前、サラエボで起きたあの事件のことを思い出した。
雪の降る中、泊まる宿が見つからず途方にくれていた私を
助けてくれたサラエボの少年のことを。
そして、彼から分け与えてもらった優しさを、
今度は自分が困っている人に分け与えようと決意したことを。
「この世界は、Give&Takeで成り立っている。
自分が得た学びや優しさを誰かに還元する。そして、その学びや優しさがまた誰かに還元される。」
先輩からもらった学び、サラエボの少年からもらった優しさ、
今度は自分が誰かに渡していく番だ。