こんにちは。今回はAZ-104等でよく出る、可用性セットと可用性ゾーンの違いについて
紹介していきます。
どちらも可用性を保証する重要なシステムなので、必ず押さえておきましょう!!
そもそも可用性とは
システムにおける可用性とは、「停止せずに動き続ける能力」のことを指します。
これは、稼働率と置き換えられ、%で示すことが多いです。
わかりづらいので、具体例をあげて説明すると、、
80時間に一度必ず障害で停止し、再稼働までに20時間を要するシステムがあるとします。
このシステムは100時間で80時間しか稼働しませんから、
可用性は80/100で、80%となります。
これが、可用性の概念です。
わかりましたか??
では、次に本題の可用性セットと可用性ゾーンについて。
可用性セットとは
可用性セットは、
「仮想マシンを別のサーバーラックやサーバー機に配置する設定」のことです。
サーバーラック内で発生した障害や、メンテナンス時にも仮想マシンを停止せずに稼働させることが可能です。
そして、可用性セットは、
いくつのサーバーラックに分散させるかという「障害ドメイン」と、
いくつのサーバー機に分散するかという、「更新ドメイン」の2つでできています。
障害ドメインは予期せぬ障害に備えたもの、
更新ドメインは計画的なメンテナンスや、文字通りシステムの更新など計画的な変更に備えたもの
と考えるとわかりやすいでしょう。
イメージは、こんなかんじかな。。

可用性ゾーンとは
一方、可用性ゾーンは、より広い概念で、
「独立した電源やネットワーク、冷却装置を備えた物理的空間(これをゾーンと呼びます)
を複数用意する設定」のことをいいます。
これにより、データセンター規模の障害発生時にも、仮想マシンを稼働し続けることが可能です。

違い
可用性セットがサーバー規模の障害に対応するのに対し、
可用性ゾーンはより規模の大きい、データセンター規模の障害に対応することができます。
可用性セットを設定した場合は99.95%であるのに対し、
可用性ゾーンを設定した場合の仮想マシンのSLAは99.99%となり、
可用性ゾーンのほうが高いSLAを実現することが可能です。
仮想マシンにおいては可用性ゾーンも可用性セットも無料で使用できるため、
可用性ゾーンを選択することが望ましいといえるでしょう。